明順寺「歎異抄講座」の中津功先生から、「地球に寝ている」という路上生活者の言葉に触れて、自死を思いとどまり立ち直ることができたという人の話を聞きしました。
農業に従事する人びとは、農地を耕すたびに先祖のご苦労を足下から知り、大地はいのちを生み育み、私たちを支えてくれていることを身にしみて感じられるに違いありません。
都会に生活する私たちは、そういう感覚を持ちにくいのですが、中津先生の言われるように、地球の大地に住んでいる以上、そこに生きてきた数多の先人たちやあらゆる生活者の声を聞いていくことが大切なのではないでしょうか。
明順寺「報恩講」で、亡くなられた多くの人びとの汗や涙や願いが大地となって私たちを地底から支えてくれるというお話とも重なり、感動を新たにしました。
明順寺住職:齋藤明聖