節談説教

節談説教―祖父江佳乃 使―

「節談説教(ふしだんせっきょう)」とは、ことばに節(抑揚)をつけ、洗練された声とゼスチャーで演技的表出をとりながら聴衆の感覚に訴える詩的、劇的な「情念」の説教だといわれています。

特に「聞法」を大切にする浄土真宗で高度な話芸として発展し、すぐれた説教者を輩出してきました。

戦後、「節談説教」は時代遅れとの風潮が広まり、説教は「法話」と呼ばれ、「高座」もテーブルと椅子に替わられていきました。

しかし、愛知県の祖父江省念師は「節談説教」一筋に打ち込み、師の説教はいつも満堂の賑わいでした。俳優の小沢昭一氏や永六輔氏らも感銘をうけ、その魅力を伝えたため、昭和40年代「節談説教ブーム」がおきたほどです。

祖父江省念師は平成8年に浄土に還られていますが、晩年、いつも随行していたのが孫の祖父江佳乃さん。分かりやすく教えを伝えたい、伝統をきちんと伝えたいとの思いで、「大好きなおじいちゃん」の歩んだ「説教使」としての道を歩んでいます。

祖父江佳乃さんは、現在、愛知県名古屋市の真宗大谷派有隣寺住職。東海ラジオ制作「甦る話芸~節談説教」が、平成24年度文化庁芸術祭で大賞を受賞しています。

東京では、なかなか「節談説教」を聴く機会に恵まれないとの声を聞き、明順寺「報恩講」に連続してお越しいただくことにいたしました。明順寺所属のご門徒さま以外の方も、ご遠慮なくご参詣ください。

明順寺「報恩講」で節談説教(いよいよ最終回)
日時:平成29年12月10日(日)午前11時から勤行・節談説教・清興・食事

※ご参詣希望の方は、事前の申し込みが必要となります。明順寺HP「報恩講」から申込書が開けます。

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節談説教―祖父江佳乃使―