法要の基本

喚 鐘(かんしょう)
礼拝(らいはい)の始まりを知らせるために、僧侶が小型の釣鐘を打ち鳴らします。

経典の読誦
明順寺では、年忌法要に『仏説阿弥陀経』を 拝読します。経典(スートラ)は、仏陀の説法の記録で、現存する経典は数千にも及ぶといわれます。これらの経典は、中国語訳が日本語の発音で読まれるため に、ただちに理解することは困難です。読誦(どくじゅ)される経典を聞くことは、法を聞くことの象徴的な姿であり、瞑想(めいそう)の一形態と考えられる かもしれません。

一方、『正信偈(しょうしんげ)』は、宗祖である親鸞聖人が制作された漢詩ですが、僧侶だけではなく全ての会衆(えしゅう)がいっしょに唱えるように伝統的に奨励されてきました。これは浄土真宗の大きな特徴です。明順寺でも「彼岸会法要」や「盂蘭盆会法要」などに『正信偈』が同朋唱和(どうぼうしょうわ)されています。唱和への参加を通じて、礼拝の完全なる体験が実現されます。

焼 香
焼香は、仏教儀式にあうときに、精神と身体を清浄(しょうじょう)にするための象徴的作法です。清めの儀式とは異なります。お香の燃焼は、自己中心性やエ ゴが昇華(しょうか)して、自らが他者とともにある一人となることを表わしています。(明順寺ひろばより:お焼香と燃香との違い、お焼香の仕方、お焼香の順番 )

合 掌
合掌(がっしょう)は、両手を胸の前であわせる姿ですが、これはその人自身と仏陀との合一を象徴しています。合掌は、他者に対しての最高の敬意を表する姿でもあります。