第14回:「お焼香のおはなし」

お寺の住職がお説教をする前に、世間のおもしろい話しをしたところから落語が生まれたということを聞いたことがあります。そこでちょっと息抜き。ゆかいなお話しを紹介しましょう。

タレントのサンコンさんが日本のお葬式に初めて行ったときのことです。

みんながお焼香のときにお香を額(ひたい)にいただいているのを見て、何をしている のか分からずにお香を食べてしまい、「ご愁傷様」と言えずに「ごちそうさま」と言って帰ってきたのだそうです。

彼ならずとも、いざお焼香といわれて戸惑う こともありますね。あくまでも形のことですけれども、自分の宗派のやり方を覚えていただいて、あとは何処に行ってもいつものとおりお焼香すれば良いので す。決してそこの宗派のやり方をしなければならないということはありません。

私もキリスト教の教会に行くことがあります。そのときにはお焼香こそできませんが、お数珠を持ってナムアミダブツを称えて帰ってきます。
ちなみに私ども真宗大谷派(お東)では、お香は額にいただきません。2回火にくべます。詳しくは「お内仏」のところをご覧下さい。

明順寺住職:齋藤明聖