明順寺「報恩講」が無事終了しました

民族衣装の田中敏恵さん

2012年12月8~9日、夜昼にわたってお勤めされました。8日には「帰敬式」が、灯に照らされるなか執行されました。今年の受式者8名です。続いて「灯のつどい法要」が。これは報恩講逮夜法要として勤められるものです。

例年、まさにロウソクの灯りだけをたよりにお勤めしていましたが、あまりに暗いので今年は少し照明を加えて執り行いました。雰囲気は良かったように思います。

翌日の報恩講は、勤行、御俗姓御文、講演、余興、おとき(会食)の流れです。講演にはブータンに魅せられた田中敏子さんをお招きいたしました。プロジェクターを使って写真を映しながらのお話で大変聞きやすく、今日のお話は良かったとの声を多数いただきました。

幸せの国、ブータンに学ぶのではなく、ブータンの国をきっかけとして、私たちは失ったものを思い出す、取りもどすことが大切なように思います。心の龍を育てるという考え方は浄土真宗の「他力」にも通じるものがあるのではないでしょうか、との言葉が印象的でした。

ブータンの国になにか郷愁や魅力を感じるのは、競争社会のなかで我を忘れて突っ走っている私たちが、思わず我に帰ることができるからではないでしょうか。資本主義社会の経済優先の国、一方で国民の総幸福度(GNH)を求める国、そのような対比を思わずにはいられません。

余興は、小天華さんと6代目左楽師匠です。阿弥陀さまの前で、きれいな打敷を背景に、みんなで笑うっていうのは素晴らしいことですね。

報恩講のご参詣は、例年より多い70名でした。

※ブータンでは、お寺に行くときは民族衣装を身にまとうことになっているそうです。田中敏恵さんは、それに習ってブータンの民族衣装(キラ)で登場してくださいました。

明順寺住職:齋藤明聖

民族衣装の田中敏恵さん報恩講における講演のようす小天華さんの奇術

左楽師匠