明順寺「彼岸会法要」

明順寺「彼岸会法要」

曇りの涼しさを感じる日となりました。ロビーにあふれる大勢のお檀家さまがご参詣になられました。

通常は9月23日が「秋分の日」ですが、今年は22日でした。これは166年ぶりのこと。ちなみに9月23日以外の日が「秋分の日」となるのは、24日以来33年ぶりのことだそうです。

国民の祝日に関する法律によれば、「秋分の日」とは太陽が「秋分点」を通過する日のことと定められており、「秋分点」とは赤道の真上に位置します。

「秋分の日」をずらす原因は「うるう年」にあるそうです。国立天文台によれば、今世紀中は9月22日が「秋分の日」になることが多くなるのだそうです。

法話では、理想を追い求めつづけて疲れきったり、自分を認められなくなったり、嫌いになったり、そういうときには立ちどまる勇気も必要なのではないかというお話をしました。

「100万人のキャンドルナイト」は、夏至と冬至の夜、8時から10時まで「でんきを消してスローな夜を」というスローガンのもとに約10年前に始まったものです。今や、1,000万人の人が参加して、ロウソクの灯りのもとで自分自身や大事な人とゆっくりとした時を過ごしています。

いつもと違う日常を過ごすことで、自分のライフスタイルを見直すきっかけになっているのでしょう。物や情報を遮断することで、「もう一つの時間」「多様な豊かさ」が見えてくるのではないでしょうか。

お寺の本堂で、香りのなかに座る、鐘の音を聞く、これらも実はこうした「もう一つの時間」「立ちどまるとき」を過ごしているのではないかと思われます。

明順寺住職:齋藤明聖

明順寺「彼岸会法要」