「帰敬式」「灯のつどい」「報恩講」

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本年は、冬至の季節を意識して、12月第2土曜日・日曜日の開催としました。記念品は「法語カレンダー」と柚子です。ご門徒さまの協力をいただいて、立派な柚子をお配りすることができました。

帰敬式の授式者6名。報恩講には昨年よりも多くのご参詣が。ほぼ満堂の賑わいで、初めていらした若い方も数名いらっしゃいました。

法話は、私が担当。明順寺の近況報告を兼ねて、仏さまの「そのままでいい」「何もしなくても いい」という呼びかけについてお話しました。

日頃、社会の中で元気に働いていると、何かができない人のことを、とかく批判しがちです。でも、何かができな いからと言って、その人の人間としての価値を疑っていいものでしょうか?むしろ、その人が一人の人間として「そこにいること」を認めあい、尊重しあえる社 会こそが望まれているのではないでしょうか。

心に深い傷を負った若者たちをあずかり、お寺で共同生活をしている住職がいます。「何もしなくていい」「いたいだけいなさい」と。でもそうして生活をしていると、青年たちは、自分は何もしなくても様々な生命や物事とつながって生きているのだと気づいていくといいます。

日頃、忘れがちな誰もが同じ「いのち」を生きているという事実、そうしたことを思い出し、見つめ直させてくれるのも、お寺の一つの働きなのだと思います。

明順寺住職:齋藤明聖

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