明順寺「彼岸会法要」

明順寺「彼岸会法要」

「真宗宗歌」の流れるなか住職が直登檀。焼香・三帰依文・表白に続いて「阿弥陀経」を拝読。下高座して「正信偈・同朋奉讃」をお勤めさせていただきました。

今回も本堂からロビーにあふれるご参詣でした。お話は、明順寺ご門徒の夫であるホセ・ガルシアさん。キューバ生まれのスペイン系アメリカ人です。通訳は奥さまにしていただきました。

ホセ~8歳のとき、熱心なカトリック教徒である両親に連れられて教会に行きました。どうして人間は死ぬの?どうして神は人間に死をもたらすの?神父さんを 質問攻めにして、教会からもう連れてこないようにと言われてしまうほどでした。

ありとあらゆる宗教に関心を持ちましたが、予感したとおり、日本の文化に興 味をもっていたこともあって、仏教に出あうことができました。仏教は「内観」することを大切にしています。これは絶対の神への服従を強いる宗教との絶対的 な違いです。そのことを最初に説いた人が仏陀釈尊です。私はまだまだ仏教徒と言い切れる立場にはありませんが、これからも仏教のことを学んでいきたいと思 います。今日も若い人たちがたくさんいらっしゃいますが、仏教のすばらしい教えを伝えていってほしいと思います。

皆さまから絶大な拍手をいただきました。彼が言うように仏教は「内観」するという姿勢をとります。今日的な言葉で言えば「自分との出あい」ということにな るでしょうか。仏さまと向き合うことをとおして自分自身を発見していく道であります。

最後に、中村俊彦さんによる素晴らしいピアノ演奏を聴かせていただきました。曲目はベートーベン作曲の「ロンドハ長調作品51-1/ロンドト長調 品 51-2」「ピアノ・ソナタ第8番ハ短調作品13『悲愴』」そしてアンコールに応えて「エリーゼのために」を弾いてくださいました。身近に迫力ある生の演 奏を聴かせていただいて、本当に心地よい思いをさせていただきました。
ホセ・ガルシアさんご夫妻、中村俊彦さん、ありがとうございました。

明順寺住職:齋藤明聖

明順寺「彼岸会法要」