第38回:「カール・サイモントン博士の死」

6月26日、NPO法人サイモントンジャパン(帯津良一理事長)から、カール・サイモントン博士の訃報が届きました。

サイモントン博士については、明順寺ホームページ「住職より」にも2回(第2829回) にわたり紹介させていただいています。

また秋の彼岸会法要には、サイモントンジャパンの川畑伸子さんの講演が予定されているところです。帯津先生の奥さま も最近亡くなられていて、度重なる訃報に悲しみは増すばかりです。

サイモントン博士は、亡くなる前日、とても機嫌良く活動的に過ごされていたようです。異変は寝室でサンドイッチを咽喉につまらせてからでした。すぐに蘇生され状態は安定したものの、徐々に心拍が弱まって、アメリカ時間6月18日午前4時17 分、穏やかで安らかなうちに生涯を閉じられました。享年67歳です。

人生を終えると私たちは叡智の海に浸り、これまでの日常生活では出入りすることが不可能だった領域にアクセスできるというのが、博士の深い信念でした。仏 教でいうところの「本願海」「智慧、海の如し」ということでしょうか。お釈迦さまの教えにも深い感化をうけていた博士の死は、お釈迦さまの「涅槃」にも通 じる最期であったと受けとめさせていただいています。

明順寺住職:齋藤明聖