明順寺「彼岸会法要」つとまる

寒い冬から一転して暖かいお彼岸となりました。

法要には、得度したばかりの瑶子も出仕。薄丁子色(ピンク)の法衣に紫地の五条袈裟です。本堂は満堂の賑わい。およそ100名のご参詣で、ロビーまで人が溢れるほどでした。

声も良く出て、一緒にお勤めしていて何の違和感もありませんでした。かえって声明に女性の声が加わって深みが増した感じです。

瑶子は、1才の頃、2階の窓から墓地に転落したことがありました。幸いにしてなんのケガもありませんでした。きっとお墓の中のお檀家さまが瑶子に手を差しのべてくださったのだろう、この子は何らかのかたちで、お寺に奉仕するようにならなければ…。これがその時の私の思いでした。

このたび、瑶子は得度して明順寺を相続していく覚悟を決めたわけですが、お仏飯を食み、鐘の音で寝起きし、お香の香りのなかで生活してきたわけですが、それ以上に大きな仏縁をいただいて、それが瑶子の発心につながったものと感慨無量の思いです。

これからの時代はどのようになるのでしょうか。瑶子には、同じ時代社会をお檀家さまと共に歩んでいってほしいと念願するものです。皆さまの末永いご支援、ご鞭撻をお願い申し上げます。

桜の花も咲き、瑶子の得度披露もあって、今回の彼岸会法要は春の訪れそのもののようでした。

伊藤公朗さんのシタール。まるでヨガの瞑想をしているかのようでした。体はゆるみ頭だけが覚醒している。阿弥陀さまの前で、貴重な体験をすることができました。


明順寺住職:齋藤明聖

彼岸会法要に出仕する瑶子
彼岸会法要に出仕する瑶子
シタールを演奏する伊藤公朗さん
シタールを演奏する伊藤公朗さん
門前の桜も咲いています
門前の桜も咲いています