第44回:「お部屋に阿弥陀さま」

昔は、お仏壇の大きさは冷蔵庫の大きさでした。その後、テレビの大きさになり、今は電子レンジの大きさになったといわれます。仏壇屋さんの店頭で、買う、 買わないということで親子ゲンカが始まることもあるそうです。確かに洋風スタイルの居住スペースに伝統仏壇は似合いません。現代仏壇も創られてはいます が、大きく場所をとることに変わりはありません。抹香(まっこう)臭いというイメージもあるのでしょう。
どうでしょう。そういう時には原点に戻ってはいかがでしょうか?大事なのは仏壇ではなく「ご本尊」です。浄土真宗では、木像より絵像、絵像より名号(南無 阿弥陀仏)といわれていますが、どこにでも置くことができる三つ折りの「ご絵像本尊」を選んでみました。「仏像ブーム」が起きている時代ですから、木像の 阿弥陀如来を選んでも良いかもしれません。
ちょっとしたキャビネットなどに、コーナーを設けて安置していただけば立派な礼拝(らいはい)の空間が生まれます。
家庭に亡くなった方があってもなくても、まずはお部屋に「阿弥陀さま」を。そして子どもも大人も手をあわせてみてはいかがでしょう。

お部屋に阿弥陀さま

明順寺住職:齋藤明聖