明順寺「彼岸会法要」勤まる

9月23日秋分の日、明順寺「彼岸会法要」が執行されました。

70部の資料がすべて無くなりましたので、それだけ大勢の方が本堂にご参詣になられました。

法要後、予定通り「朗読会」を開催しました。題材は、宮沢賢治の遺作『銀河鉄道の夜』です。

賢治は、昭和8年に37歳で亡くなっていますので、ちょうど没後80年、ないし81年目に当たります。

あいにく私のミスで、マイクのスイッチが入っていなかったのですが(滝汗)、日々野志麻さんの澄んだ声がよくとおり、素の声で十分聴くことができました。貴重な時間を持つことができましたことを感謝申し上げます。

賢治の父親は熱心な真宗門徒でした。賢治はそうした環境のなかで育つのですが、あるとき『法華経』に出遇い、身の震えるほどの感動を覚えたといいます。

縁あって、「国柱会」に所属、勧めもあって小説を書くことになります。

『銀河鉄道の夜』は賢治の未完の遺作で、最後まで推敲を重ねていたそうです。キリスト教の影響もある言葉で綴られており、晩年の宗教観は宗教を超えていたのかもしれません。

賢治の小説を読むと、「死」ということを意識していることが良く分かります。ふつう、私たちは、「死」は自分にとって都合の悪いものとして遠ざけて生きています。「生」と「死」を分けて考えているのです。

しかし賢治は、仏教が示すように「生死一如」に立って、人生を見つめていたのではないでしょうか。

日々野志麻さん
日々野志麻さん
日々野志麻さん
日々野志麻さん
ロビーまで一杯のご参詣
ロビーまで一杯のご参詣
小説のシーンによって色が変わる照明
小説のシーンによって色が変わる照明
朗読の前後にピアノ演奏も
朗読の前後にピアノ演奏も