明順寺「盂蘭盆会法要」

明順寺「盂蘭盆会法要」

昨年に引き続き、夏時間を採用して午前10時の開式です。
わずかばかりのことですが節電にも協力して本堂の照明をいつもの半分に、冷房も28℃に設定しました。早朝にもかかわらず50名以上の方が出席。なかには 春の彼岸に大震災の影響でご参詣いただけなかった方も多くいらっしゃいました。

『仏説阿弥陀経』中にお焼香。そのあと『正信偈』を皆さまとともに唱和しました。法話は住職 が。地震以来、本堂の阿弥陀さまの「須弥檀(しゅみだん)・宮殿(くうでん)」の耐震工事をしたこと、「宗祖親鸞聖人750回御遠忌法要」が勤まったこ と、被災地支援として募金や救援物資の協力を継続していること、「寺yoga」がラジオ・テレビ・週刊誌の取材をうけたことなどを報告しながら、今回の大 震災で感じたことをお話させていただきました。

明順寺HPにも大震災で感じたことは掲載してありますが、法話の最後にドストエフスキーの言葉を紹介させていただきました。「近代社会とは聖なるものを失った社会である。聖なるものを失った時代には、人間は知的野獣になる…」。

今回の大震災を契機として、私自身、仏智(聖なる智慧)を頼ることなく、人知を頼りに生きて きたのではないか反省させられます。人知に頼る限り、それは煩悩の所為であり流転しかないのでありましょう。経済至上主義、人間の我欲をもって自然エネル ギーへの転換を計るならば、それはたとえ安全なものであったとしても、原発を推進する思いと何ら変わることはないのだと考えさせられます。

明順寺住職:齋藤明聖

深きいのちに目覚め 広きいのちに生きる

明順寺「盂蘭盆会法要」