明順寺「帰敬式」「灯のつどい」「報恩講」

おかげさまで今年も明順寺「報恩講」を無事つとめあげることができました。浄土真宗のお寺は「報恩講に始まり報恩講に終わる」といわれますが、「恩に報いる生活」の原点ともいうべき行事がこの「報恩講」なのです。

明順寺にとって3年目の「帰敬式」は、例年のようにろうそくだけの明かりの中で執行されました。8名の方がめでたく受式され、仏弟子となりました。

引き続き、報恩講逮夜法要「灯のつどい」が行われ、『正信偈』真四句目下げ・三首引き「念仏和讃」が五つゆりでお勤めされました。勤行後に『御伝鈔(ごで んしょう)』を拝読。今回は下巻の偶数段です。格調高い文章と力強い読法に皆さま感動されていました。いずれ『御伝鈔』の和訳をホームページに載せたいと 思います。

勤行後の法話では、私たちの祈りと如来さまの祈りとは質と方向が違う、皆さまには如来さまの祈りのお手伝いをしていただきたい、というお話をさせていただきました。

翌日は、「報恩講」日中法要。登高座して「表白(ひょうびゃく)」をよみ、報恩講の意義を確かめさせていただきました。法話は真宗大谷派東京宗務出張所の 関﨑幸孝所長。私が全日本仏教会に関わっているところから、日頃より大変お世話になっている方です。

お話はとてもわかりやすく、地方での報恩講の様子や南 無阿弥陀仏の意味などを丁寧にお話くださいました。「帰敬式」を受けられた石岡さんは「きのう私の読んだ『誓いのことば』は、南無阿弥陀仏ということだっ たのですね」と感激を新たにしておられました。

「恩徳讃の」斉唱のあと、今年は松旭斎小天華さんの奇術と六代目左楽師匠の落語を堪能しました。お斎(とき)と呼ばれる精進料理も、ご門徒さまが二日間、 お手伝いいただき、見事に準備されました。味も格別。皆さま大喜びでした。

富山県・長野県からのご参詣もあって、毎年来てくださるのですが、そのお姿に元気と勇気を与えられます。
お世話になった皆さま、ご参詣いただいた皆さま、ありがとうございました。

明順寺住職:齋藤明聖