お釈迦さまがお悟りを開かれた日を記念する「成道会」が浅草仏教会で開催されました。
今年は、法要を真宗大谷派有志寺院、主に3部が担当することになり、私が導師として、副住職も出仕させていただきました。
会場は、榧寺(蔵前)です。午後5時半から法要、午後6時からの講演です。講師は、ケネス・タナカ先生。講題は、「アメリカ発の仏教的生き方―日本仏教へのメッセージ」です。
記録として、当日の法要での表白文・和讃を掲載しておきたいと思います。
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表 白
敬って、大慈大悲の阿弥陀如来、ならびに仏陀釈尊の御影前に白してもうさく
本日ここに有縁参集の道俗とともに、うやうやしく尊前を荘厳し、ねんごろに聖教を読誦して浅草仏教会 成道会法要を勤修したてまつる
それおもんみれば、今から二千五百年の昔、四月八日、釈尊は、北インド・ルンビニーの花園で御生誕ましましけり
御年二十九歳にして出家の志あり、生老病死の苦を超えんがため修行僧となって、あらゆる難行に励む
しかれども、出離生死の縁、見極めがたく、苦行を放棄し、菩提樹のもとに座して瞑想に入り、ついに十二月八日、明けの明星の輝けしとき、悟りを開き仏陀となりたまえり
これ成道会の起こりなり
それよりこのかた、四十有余年、インド各地に、辺境の群類を教え、あるいは苦悩の有情を導く
悲しきかな、頽齢八十に満ちた二月十五日、三界は無常の道理を示し仏陀釈尊、涅槃に入る
爾来、二千五百幾十年、徳音は無常の風にへだつといえども、遺訓ますます盛んにして遠く外つ国に及べり
今や三宝紹隆のとき、我ら仏弟子、年々に成道会をあい勤め、各各に報謝の誠を表わしたてまつる
希わくは、末代の道俗、金剛の信心いよいよ固く、無碍の一道の歩みを進めて倶会一処の歓喜に値わんことを
伏して請う、如来、大悲を垂れて哀愍納受したまえ
平成二十八年十二月八日
浅草仏教会 真宗大谷派寺院有志
明順寺住職 釋明聖 敬白
和 讃
釈迦弥陀は慈悲の父母
種種に善巧方便し
われらが無上の信心を
発起せしめたまひけり
釈迦弥陀の慈悲よりぞ
願作仏心はえしめたる
信心の智慧にいりてこそ
仏恩報ずる身とはなれ
―親鸞聖人御制作―