明順寺「帰敬式・灯のつどい・報恩講」

明順寺「帰敬式・灯のつどい・報恩講」

二日間ともあいにくの雨でした。今年の「帰敬式」は申込者2名。うち1名が参加できなくなって、お一人での「おかみそり」となりました。「灯のつど い」の法要後、参加された皆さまとの懇談に花が咲き、「帰敬式」を受式された方から、お寺に来てよかったとの歓びの声が聞こえました。

翌日の「報恩講」は、母が入院中、明順寺が修繕工事中というなかで、十分なおもてなしもできませんでしたが、宮田章司さんの江戸売り声と左楽師匠の落語に大笑い。楽しいときを過ごさせていただきました。
法話は、東京教区駐在教導の脇山展彦さん。『華厳経』には、亡くなった方は天国に行くのではなく、大地となる。亡くなった方々の汗や涙や願いが一つひとつ の砂となって、地底から私たちを支えてくれている、というお話をいただきました。

先日、浅草仏教会の見学旅行で訪問した禅寺「雲洞庵」の敷石の下には、一つひとつに経典の文字が敷いてあるのだそうです。
経典を足下に敷いて踏みつけるなんて、なんてもったいないことだと思っていたのですが、これでわかりました。経文を踏みつけていると思っていたのは私の自 我のはからいでした。本当は、経文(亡くなった多くの先人たちの汗と涙)に支えられて、私は歩いていたのですね。脇山さんの話に、目が覚めるような思いが しました。

明順寺住職:齋藤明聖

明順寺「帰敬式・灯のつどい・報恩講」