第48回:「府中刑務所のお厨子」

日本における教誨(きょうかい)活動は、明治5年に真宗大谷派僧侶・鵜飼啓潭氏が名古屋監獄において、箕輪対岳氏が巣鴨監獄において収容者や受刑者の徳性の育成や精神的救済をおこなう教誨を創始したことに始まったといいます。

その後、東西本願寺を中心に教誨活動は全国施設でおこなわれるようになり、現在、全国で1839名の方が、そのうち真宗大谷派教誨師会としては、87施設に231名の方が活動されているということです。

私も、日本宗教連盟の事務局長を務めていたときに、教誨師の方々の表彰の選考にたずさわった経験がありました。

このたび、府中刑務所講堂に安置されているお厨子が老朽化したため、本山「東本願寺」阿弥陀堂において「御真影(ごしんねい)」を仮安置していたお厨子が寄贈されることになりましたことを、私も大変喜ばしいことと受けとめさせていただいています。

さっそく、明順寺「お釈迦さま募金」から、わずかですが経費の支援をさせていただきました。

明順寺住職:齋藤明聖