宗祖親鸞聖人750回御遠忌団体参拝旅行

宗祖親鸞聖人750回御遠忌団体参拝旅行

50年に一度の親鸞聖人の、いわばご法事に、ご門徒の皆さまと参詣してきました。
総勢42名、5ヶ寺合同です。今回ばかりは、余震が続き不安をかかえる中での、ある意味、命がけの旅行となりました。

当日はお天気に恵まれ暖かい一日となりました。心配されていた御影堂(ごえいどう)内の寒さもそれほどではなく、全国各地より上山された満堂の皆さま(3千人)と共、『正信偈』真四句目下・五つゆり念仏・和讃のお勤めを唱和しました。

夜はホテルで、映画『おくり人』の原作である『納棺夫日記』の著者・青木新門氏の講演を拝聴 しました。自分の著作が映画になるまでの、“もっくん”とのやりとりを紹介しながら、少年時代に戦争で幼い妹を亡くし、遺体を背負って火葬場に行ったこと が自身の原体験であることを披歴されました。大悲のところに大慈がある…、という先生の言葉が感動的でした。

翌日は、京都市立美術館で開催している「親鸞展」を見学、昼食後「西本願寺」の拝観に。国宝や重要文化財の建造物、なかでも雨中の「飛雲閣」が美しく映えていました。

今回の750回御遠忌は、寸前に「東関東大震災」が起こるという極めて異例のものとなりました。50年に一度の慶事が一転、宗門は「被災者支援」という具体的課題を背負い、どのような行動をとっていくのか内実が問われることになったのです。

すでに宗門は、全国から寄せられた救援物資42トンを現地に移送し、ボランティア活動を展開 しています。御遠忌法要には、一日で約1万人が本山につどいます。30日間と計算しても30万人です。そうした多くの皆さまと共に、さらに被災地支援の輪 を広げていけたらと思います。

明順寺住職:齋藤明聖

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