浅草仏教会「研修旅行」

浅草仏教会「研修旅行」

滋賀県の「湖東三山」を参拝し、奈良県の「ビハーラ本願寺」(西本願寺)を訪ねる旅行です。

「湖東三山」は、三修上人により834年に創建された「西明寺」、行基上人の開基といわれ737年(または741年)の創建とされる「金剛輪寺」、聖徳太 子が開基とされ606年創建の「百済寺」の三つの天台宗のお寺です。名前からもわかるように、この地域には朝鮮半島からの渡来人が多く住み、その氏寺とし て開創されていった可能性が高いと想像されます。

いずれの寺も信長の焼き討ちにあいましたが、幸いにも戦火をまぬがれた建造物は、みごとに往時を偲ばせる様式を伝えていました。写真の西明寺三重塔は、鎌 倉時代後期の建造物として国宝に指定されています。三山とも本堂は遠く、長い階段を登りつめたところにあり、まるで天空に浮かんでいる御堂のように感じら れるほどでした。

翌日に見学する「ビハーラ本願寺」は、いわゆるターミナルケアを推進する施設で、絶望的な状況におかれている人々に寄り添うことを理念として、医療・保 健・福祉・介護・仏教にわたる総合的な研修や臨床での実習を受けることができるところです。残念ながら私は、真宗会館(練馬)での重要な会議のため、早朝 よりひとり東京に帰京しました。

明順寺住職:齋藤明聖

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