東京2組「門徒会総会・研修会」

宮島ヒサさん

門徒会総会後、研修会が開催されました。「真宗同朋の会」に長年参加されている宮島ヒサさんの講演です。いただいたレジメを要約して載せておきます。

「私のあゆみ―仏さんがいてくださる―」
今から50年くらい前のことです。義父の会社が行き詰まり、再起をきして4人の子どもを両親にあずけて夫とともに上京しました。ご本尊を求め、ささやかな お内仏を購入して朝夕の支えとしてお念仏の日暮しをしていました。3年後、商売もおかげさまで順調でしたが、夫が発病。入院生活を送ることになりました。 幼いころから「お念仏をすれば助かる」と育てられてきましたので、朝夕はただただお念仏。病気が治るように頼みつづけました。
一時、退院し通院生活にホットしたのもつかの間、再発し余命を宣告されました。子どもたちを呼び寄せ家族ともどもの生活が始まりましたが、1年後、夫は浄 土に還ってしまいました。「仏さまなんていらない!」とお念仏に対する反抗心が出てしまいました。でも浅草のお寺さんに勧められて、同朋の会や講演会に足 をはこばさせていただくようになりました。理解できなく疑問ばかりでしたが、自分の生活と照らしながら、気づかされることがでてきました。「ああ、あのと きのことはこういうことだったのか」と。南無阿弥陀仏がわからないということから、いろいろと出遇わせていただきました。苦しいこともたくさんあったか ら、今が喜べるのですね。
子どもたちに支えられて、縁ある人々に育てられて、今では皆さまの言葉や声を聞くのが楽しみになりました。お念仏は「頼んでくれ」「すがってくれ」「任せ てくれ」という仏さまからの呼びかけを聞いていくことなのだということを教えていただきました。仏さまは「大丈夫だよ」と背中から抱いてくださる気がいた します。どんな時も、私を勇気づけてくださっているのです。「災難をのがれるためのお念仏ではなく、どんなことがきても引き受ける力がお念仏である」と受 けとれるようになりました。

明順寺住職:齋藤明聖

宮島ヒサさん