「仏教伝道協会」設立50周年記念式典に出席

2015年11月27日、ホテルニューオータニ「芙蓉の間」において、「公益財団法人 仏教伝道協会」の設立50周年記念式典が開催され、私も来賓として招かれ祝辞を述べさせていただきました。

出席者、およそ350名。宗派を超えた集まりに、会場は賑わいを見せました。

参考に、私の祝辞を載せておきます。

祝 辞

このたび、公益財団法人 仏教伝道協会が設立五十周年の佳節を迎え、記念式典が挙行されるにあたり、全日本仏教会を代表して、お祝いを申し上げる機会をいただきましたことは、私の深く慶びとするところであります。

顧みれば、貴協会は、昭和四十年、世界的精密測定機器メーカー、株式会社ミツトヨの創業者である沼田恵範氏が、みほとけの教えを広く世界に弘めるために発願し、有縁の方々の賛同を得て設立されました。

爾来、今日に至るまで、倦むことなく、「仏教聖典」の現代語訳と外国語訳による編集、刊行とその普及を柱として、多くの方々の協力のもと、情熱的に事業を展開せられてこられましたことに、衷心より敬意を表するものであります。

私ども、公益財団法人 全日本仏教会に於きましては、貴協会は常に有力な加盟団体として、昭和五十七年度からの第十五期には沼田恵範会長に、また平成十二年度からの第二十四期には、現、沼田智秀会長に、全日本仏教会副会長にご就任いただくなど、現在は貴協会に監事の職を担当していただいておりますが、本会の活動に絶大なるご貢献、ご協力をくださっておりますことは、誠に感謝に堪えないところであります。

さて、先般、パリで同時多発テロが発生しました。多くの、尊いいのちが一瞬にして奪われるという悲惨な事件を聞いて、深い悲しみに陥るものであります。異なった宗教や価値観を超えて、お互いに認め合い、理解しあう道は無いのであろうか。そのようなことを思います時に、あらためて、慈悲と共生の仏教精神を世界に伝え、人類の平和と幸福に貢献しようと願う、創設者 沼田恵範氏の理念の尊さ、深さに感銘を覚えるものであります。

今や、欧米において、仏教を実践している人を憧れの眼差しで見る時代ともなりました。貴協会が、設立五十周年を機に、こうした世界の情勢に応じて、大いに仏教の持つ東洋の叡智を世界の人々に伝播くださることを心よりお願い申し上げて、祝辞とさせていただきます。

平成二十七年十一月二十七日

公益財団法人 全日本仏教会

理事長 齋藤明聖

挨拶する沼田智秀会長
挨拶する沼田智秀会長
和太鼓集団「鼓司(くす)」の演奏
和太鼓集団「鼓司(くす)」の演奏